2008-01-01から1年間の記事一覧

夜はやさし

『夜はやさし』 スコット・フィッツジェラルド ☆☆☆☆★ 日系の書店に行ったら分厚い新刊が置いてあったのでつい購入。最近は村上春樹のおかげでフィッツジェラルドも大分盛り上がってきたようだ。 訳は村上春樹じゃないが解説を書いている。それによると、フィ…

BOAS FESTAS

『BOAS FESTAS』 小野リサ ☆☆☆☆☆ そして達郎に続いてもう一枚のお気に入りクリスマス・アルバム、小野リサの『BOAS FESTAS』。 ボサノヴァである。クリスマスにボサノヴァは似合わないという人もいるかも知れないが、これが結構オツなもので、そこに小野リサ…

Season's Greetings

『Season's Greetings』 山下達郎 ☆☆☆☆☆ メリークリスマス。 というわけで、クリスマス・アルバムを紹介したいと思う。私のお気に入りのクリスマス・アルバムは二枚あって、一枚は山下達郎の『Season's Greetings』、もう一枚は小野リサの『Boas Festas』で…

座頭市物語

『座頭市物語』 三隅研次監督 ☆☆☆☆☆ 座頭市シリーズ第一作を米国版DVDで鑑賞。座頭市映画は数あれどやっぱりこれが最高傑作である。モノクロ映画だが、チャンバラ映画でありながらストイックで凛然たる気品に溢れた映像が実に美しい。夜のシーンも多いが、光…

Avalon

『Avalon』 Roxy Music ☆☆☆☆☆ ロキシー・ミュージック最後のアルバム。ブライアン・フェリーのダンディズムとヨーロッパ的美意識が極限に達したような桃源郷サウンドが詰まっており、ロック史上名盤の一枚に数えられている。 坂本龍一が渡辺香津美のアルバム…

ナイトヴィジョン - スニーカー

『ナイトヴィジョン - スニーカー』 スティーヴン・キング他 ☆☆ 本棚の奥に眠っていたのを発掘して読了。どういう経緯で入手したのか思い出せないが、自分で買った記憶はないので人からもらったのだろう。モダン・ホラーのアンソロジーである。 しかし、はっ…

Scarlet Street

『Scarlet Street』 Fritz Lang監督 ☆☆☆☆☆ 再見。フリッツ・ラング1945年の作品、モノクロ、とても面白い。 クリスはひたすらまじめな銀行の出納係。勤続25年、女にもてたためしはなく、女房には尻に敷かれ、唯一の楽しみは休みに絵を描くこと。そんなクリス…

Earthbound

『Earthbound』 King Crimson ☆☆☆☆ キング・クリムゾン中期のライブ盤。カセット録音ということで非常に音質が悪く、長いことCD化もされていなかった。最近リマスターされて発売され、音質も多少は改善されたようだがもともと海賊盤みたいなものなので、クリ…

樹影譚

『樹影譚』 丸谷才一 ☆☆☆☆☆ 丸谷才一の短編集を読了。薄っぺらい本だが、読書の愉悦を堪能できる贅沢な書物である。収録されているのは『鈍感な青年』『樹影譚』『夢を買ひます』の三篇で、表題作である『樹影譚』がもっとも長く、もっとも出来がいい。しか…

LIFE

『LIFE』 小沢健二 ☆☆☆☆☆ これもまたJ-POP史において欠かせない名盤である。J-POPと言っても小沢健二はソウル・ミュージックをはじめとする色んな洋楽を咀嚼し、完全に自分のものにしているので、決まったコード進行とはやりのサウンドで似たような曲を量産…

サイコ

『サイコ』 アルフレッド・ヒッチコック監督 ☆☆☆☆☆ 英語版DVDを購入して鑑賞。もちろん初見ではないし、もう何度観たか分からないが、それでも面白い。ヒッチコックが作ったもっとも怖い映画である。この映画の「シャワーシーン」は映画史上で一番有名な殺人…

大空港

『大空港(上・下)』 アーサー・ヘイリー ☆☆☆☆ 文庫で再読。この本は原作ベストセラーにもかかわらず日本語訳は現在絶版なので、古本で入手したものだ。 傑作である。文句なしに面白い。アーサー・ヘイリーの小説の中でも面白い方だろう。ベストセラーにな…

Reflections

『Reflections』 寺尾聰 ☆☆☆☆☆ ご存知、寺尾聰のファースト・アルバム。名盤である。一曲たりとも捨て曲がないのは当然で、聴き込めば聴き込むほどに凄さが分かってくる。なんといっても曲がいい。『ルビーの指輪』が大ヒットしたようにどの曲もキャッチーで…

ヘリオガバルスまたは戴冠せるアナーキスト

『ヘリオガバルスまたは戴冠せるアナーキスト』 アントナン・アルトー ☆☆☆★ 昔半分ぐらい読んで放り出していたのを今度は完読。例によって私が持っているのは安価な白水uブックスであって写真のものではない。 はっきり言って、何言ってるんだかよく分からな…

サンヒローのオリアス

『サンヒローのオリアス』 ジョン・アンダーソン ☆☆☆☆ イエスのヴォーカリスト、ジョン・アンダーソンが1976年に発表した初ソロ作。当時イエスは『リレイヤー』を発表し大作主義の真っ只中にいた頃で、このジョンのソロもイエスのリーダーにふさわしく実に壮…

ブロディーの報告書

『ブロディーの報告書』 ホルヘ・ルイス・ボルヘス ☆☆☆☆ 再読。ボルヘス本の中ではマイナーな短編集らしく、Amazonでは現在古本でしか入手できなくなっている。巻頭でボルヘスが書いているように「直截な作品」を目指した短篇集である本書は確かに『伝奇集』…

フレンジー

『フレンジー』 アルフレッド・ヒッチコック監督 ☆☆☆ ヒッチコック映画はかなり好きなわりに、観たことない作品がまだたくさんある。というわけでDVDを買って来て鑑賞した『フレンジー』である。かなり後期の作品、というか最後から二番目の映画である。ヒッ…

聖女の救済

『聖女の救済』 東野圭吾 ☆☆☆★ 日系の本屋さんで平積みになっているのを見て購入。ちょうど週末だったし。東野圭吾は週末か休日に一気読みすることに決めているのである。相変わらずリーダビリティと読みやすさは保証付き。 TVドラマになった「ガリレオ」シ…

A Song for You

『A Song for You』 Carpenters ☆☆☆☆☆ カーペンターズといえば昔ヒット曲を連発したポップス・デュオ、というイメージでなんとなくベスト盤を持っていれば充分と思われがちなアーチストであり、また実際似たようなベスト盤がこれでもかと大量発売されている…

Sleeping Beauty

『Sleeping Beauty』 Clyde Geronimi監督 ☆☆☆☆ ご存知、ディズニーの『眠れる森の美女』である。最近DVDが再発されたので買ってきた。子供の頃見た記憶はあるが、ほとんど覚えていなかった。この歳で観てもちゃんと面白い。さすがディズニーの傑作と言われる…

エペペ

『エペペ』 カリンティ・フェレンツ ☆☆☆☆ ハンガリーの作家カリンティの小説を再読。ちなみにハンガリーでは日本と同じく姓が名の先に来るらしい。だからこの人のラストネームはカリンティである。『そうはいっても飛ぶのはやさしい』に短篇が収録されている…

Hejira

『Hejira』 Joni Mitchell ☆☆☆☆☆ 邦題『逃避行』。傑作である。モノクロのジャケットがとても美しいが、中に詰まっているのもこのジャケットから想像されるまさにそういう音楽だ。一曲目のイントロが流れ出した瞬間、ギターとパーカッションが溶け合った涼し…

屍蘭―新宿鮫〈3〉

『屍蘭―新宿鮫〈3〉』 大沢在昌 ☆☆☆☆ 新宿鮫シリーズの三作目。再読。本書は一作目、二作目と違って暴力団やプロのヒットマンみたいなのは出てこない。美容クリニックと病院の犯罪で、そのためにスケールが小さく、地味な印象がある。特にクールで凄腕のヒッ…

隠し砦の三悪人

『隠し砦の三悪人』 黒澤明監督 ☆☆☆☆☆ 日本版DVDを購入して鑑賞。昔見た時はイマイチかなと思ったが、今回見直して大幅に評価が上がった。 『椿三十郎』『七人の侍』などの黒澤明最高傑作群と比べるとちょい落ちるかも知れないが、これはこれで充分傑作だ。…

緑の家

『緑の家』 バルガス・リョサ ☆☆☆☆ バルガス・リョサ1966年発表の作品。昔読んだ時は話がさっぱり分からなかったので再読してみたが、今度もあまり良く分からなかった。別に難解というわけじゃないが、複数の登場人物達の別々の物語がこまぎれにされ、時系列…

It’s a wonderful world

『It's a wonderful world』 Mr.Children ☆☆☆☆ ミスチルが2002年に発表した10枚目のアルバム。ミスチルのアルバムはベストを含めて何枚か持っているが、その中ではこれが一番出来がいいと思う。ミスチルを聴きたくなった時は大抵これを聴く。いい曲が揃って…

ローズ・マダー

『ローズ・マダー』 スティーヴン・キング ☆☆ 本棚の整理をしていたら出てきたのでつい再読。キング作品の中ではマイナーな作品だろう。映画化もされてないし。 一応、暴力夫から逃げ出した妻とそれを追うサイコな暴力夫しかも刑事、という分かりやすいプロ…

21グラム

『21グラム』 アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ監督 ☆☆☆☆ ベニチオ・デル・トロが出ている映画を観たくてDVDを購入。大傑作とは言わないが、なかなか見ごたえのある映画だった。渋くて重い。かなりメランコリックで気分が滅入る物語だけれども、スタ…

架空の伝記

『架空の伝記』 マルセル・シュオブ ☆☆☆☆☆ マルセル・シュオブの『架空の伝記』は渋澤龍彦が「いつか訳してみたいと思っている」みたいに言っていて結局訳さなかったことや、Amazonで検索しても見つからないことからずっと日本語訳がないものとばかり思いこ…

スナッチ

『スナッチ』 ガイ・リッチー監督 ☆☆☆☆ 英語版DVDを購入して鑑賞。最初はナレーションや映像のギミックが多くてうるさい感じがしたが、話が飲み込めてくるとテンポの良さと軽快なコメディ・タッチで面白く見ることができた。登場人物が多く、しかもそれを冒…