2020-07-01から1ヶ月間の記事一覧

キャプテン・アメリカ ウィンター・ソルジャー

『キャプテン・アメリカ ウィンター・ソルジャー』 アンソニー・ルッソ/ジョー・ルッソ監督 ☆☆☆☆☆ 私はMCU、つまりマーベル・シネマティック・ユニバース作品群の大ファンでもないし大半を観たとも言えないレベルだけれども、それでも『アイアンマン』シリ…

忍法関ケ原

『忍法関ケ原』 山田風太郎 ☆☆☆★ 山田風太郎の忍法帖ものの短篇集を再読。本書『忍法関ケ原』は講談社文庫の山田風太郎忍法帖シリーズ第14巻で、最終巻に当たる。シリーズ中短篇集はこれだけだ。全部で9篇収録されている。 エロと残酷と荒唐無稽という風太郎…

ラブ・ストーリーを読む老人

『ラブ・ストーリーを読む老人』 ルイス・セプルペダ ☆☆☆☆☆ チリの作家、ルイス・セプルペダのデビュー作『ラブ・ストーリーを読む老人』を久しぶりに再読。1989年の発表で、92年に出た仏語訳が驚異的なベストセラーになったとウィキペディアにある。それも…

フェアウェル

『フェアウェル』 ルル・ワン監督 ☆☆☆★ ネットで評判がいいことを知り、iTunesのレンタルで鑑賞した。監督はアメリカ在住の中国人。念のために断っておくと、これは中国映画ではなくアメリカ映画である。 物語はニューヨークで始まる。ビレッジに住み作家を…

ペルーの異端審問

『ペルーの異端審問』 フェルナンド・イワサキ ☆☆☆★ 以前日本で買ってきて斜め読みして本棚にしまいこんだ、ペルーの作家にして歴史家フェルナンド・イワサキのこの本をあらためてじっくり読んでみた。小説ではなくノンフィクションである。題材は中世の異端…

無罪

『無罪』 大岡昇平 ☆☆☆★ 本書はイギリスとアメリカが中心の裁判実話もので、13篇収録されている。北村薫と宮部みゆきが編んだアンソロジー『とっておき名短篇』に収録されていた「サッコとヴァンゼッティ」が素晴らしかったので原著を購入した。 やっぱり一…