2005-09-01から1ヶ月間の記事一覧

Passion

『Passion』 Peter Gabriel ☆☆☆☆☆ パッション、というと最近はメル・ギブソンの映画が有名だが、これはピーター・ガブリエルのサントラのこと。映画は邦題が『最後の誘惑』、ウィリアム・デフォー主演のキリスト映画である。映画もなかなか評判が良いようだ…

メドゥーサの血―幻想短篇小説集

『メドゥーサの血―幻想短篇小説集』 ホセ・エミリオ・パチェーコ ☆☆☆★ 前に買って、中途半端なところで読むのを止めていた本だが、最初から読み直した。メキシコの詩人、小説家パチェーコの短篇集。 この人は中篇『砂漠の戦い』の作者と同じ人だった。『ラテ…

一年間

『一年間』 コリン・ブランストーン ☆☆☆☆★ ゾンビーズのヴォーカルだったコリン・ブランストーンの初ソロ作。71年発表。ゾンビーズが売れなかったため、バンドを抜けたコリンは保険の外交員をやっていたらしい。それが『Time of the Season』のヒットでま…

終戦のローレライ(その3)

(昨日からの続き) ところで、この物語の「悪役」である浅倉大佐は「国家の切腹を断行する」と言って東京に原爆を落とそうとする。映画『ローレライ』でもこの設定はそのままだったが、意味が分からないということでかなり不評だったようだ。 原作では浅倉…

終戦のローレライ(その2)

昨日の続き。ネタばれあり。 ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ そして、終盤はもう怒涛のように盛り上がる。名場面のオンパレードである。次々と奇策を繰り出し、絶対絶命の状況から活路を切り開いていく伊507を舞台に、命をかけた人間達の濃密なドラマが繰り広げられ…

終戦のローレライ

『終戦のローレライ』 福井晴敏 ☆☆☆☆☆ 映画『ローレライ』を観てまた原作を読みたくなり、再読。やっぱり傑作だった。しかも最初読んだ時は大長編であるが故のゆったりした序盤の展開(征人と清永が広島で自由時間を過ごすあたり)にちょっと退屈さを感じた…

The Bourne Identity

『The Bourne Identity』 Doug Liman監督 ☆☆☆☆ 『The Bourne Supremacy』に続き、『The Bourne Identity』のDVDを購入。購入順序としては逆になってしまった。まあ両方とも公開時に映画館で観ているのだが。 それにしてもWidescreen版を手に入れるのに苦労し…

Featuring Miles Davis - The Best Of The Dial Years

『Featuring Miles Davis - The Best Of The Dial Years』 Charlie Parker ☆☆☆☆☆ チャーリー・パーカーの音楽が持つ輝きには独特のものがある。それはまさに輝きというべきものであって、迫力とか、深さとか、崇高さとか、渋さとか、凄ささとかいうより、「…

髪結いの亭主

『髪結いの亭主』 パトリス・ルコント監督 ☆☆☆☆☆ 私を熱烈なルコント・ファンにしてしまった作品である。その後ルコントの映画を観まくったが、これを越える作品には出会えなかった。 この作品も、ルコントの他の作品と同じように現代のおとぎ話的なテイスト…

ひこうき雲

『ひこうき雲』 荒井由実 ☆☆☆☆ 私はユーミンはあんまりちゃんと聴いたことがない。日本にいた時はどこへ行っても(特にリゾート地)耳にしたし、そうやって聴いた限りではそれ以上聴き込みたいという気が起きなかったからである。しかし昔ラジオから『あの日…

オババコアック

『オババコアック』 ベルナルド・アチャーガ ☆☆☆☆★ しばらく前に買って斜め読みしていた本だが、予想外に良かった印象があったのでじっくり再読。良い。 バスク文学らしい。帯に「はじめて紹介されるバスクの文学」とある。バスクの作家というのはこれまで日…

ローレライ

『ローレライ』 樋口真嗣監督 ☆☆☆ レンタルビデオで鑑賞。うーん、微妙。傑作とは言いがたい。でもかなりネットで酷評されているようだったし、原作を読んで映画化は無茶だなと思いほとんど期待していなかったせいか、それなりには楽しめたような気もする。…

Live Recordings 2004

『Live Recordings 2004』 Keane ☆☆☆★ タイムズスクエアのVirgin Megastoreで見かけて、「ほー、キーンのライブなんか出てたのか」と思って買ってしまった。イギリスからの輸入版だ。 キーンというのはピアノ、ドラム、ヴォーカルという変則的な三人組で、キ…

Dummy

『Dummy』 Portishead ☆☆☆★ 前々から気になっていたポーティスヘッドをようやく買ってみた。えらい陰鬱な音楽というイメージがあったので敬遠していたのだが、予想していたほどのインパクトはなかった。色々と凝った装飾が付いてはいるが、基本はポップミュ…

不滅の物語

『不滅の物語』 イサク・ディーネセン ☆☆☆☆ 再読。デンマークのカレン・ブリクセン、またの名をイサク・ディーネセンの短篇集。「文学の冒険シリーズ」の一冊である。これはオリジナルの短篇集ではなく、著者の色んな短篇集からあれこれ寄せ集めたものとなっ…

供述によるとペレイラは……

『供述によるとペレイラは……』 アントニオ・タブッキ ☆☆☆☆☆ アントニオ・タブッキは『インド夜想曲』とこの『ペレイラ』が最も良いと思う。僅差の次点が『レクイエム』と『島とクジラと女をめぐる断片』、第三グループが『逆さまゲーム』『ベアト・アンジェ…

Lost Horizons

『Lost Horizons』 Lemon Jelly ☆☆☆☆☆ 英国のエレクトロニカ・ユニット、レモンジェリーのデビューアルバム。偏愛の一枚である。今年に入ってセカンドも出たが、私は今のところこっちの方が気に入っている。また、このアルバムの前にミニアルバム『LemonJell…

シルトの岸辺

『シルトの岸辺』 ジュリアン・グラック ☆☆☆☆★ 『アルゴールの城にて』がとても良かったので、再読してみた。『アルゴール』よりこちらの方がよりプロットに起伏がある。私としては神秘と象徴のカタマリのような『アルゴール』の純度の高さに軍配を上げたい…

The Bourne Supremacy

『The Bourne Supremacy』 Paul Greengrass監督 ☆☆☆☆ DVDで二度目の鑑賞。映画館で観て面白かった記憶があったので買ってしまった。 アメリカの映画館で観たので話がろくに理解できていなかったが、DVDでは字幕を付けることができるので今回はおおむねストー…